先日、飲み屋に行ったとき、隣のグループが話していたこと。深いなと思ったのです。
自分の立場を正しいと思うことは、相手の立場を間違いだと断定することになると言っていたのです。
そういえば、ヘーゲルでしたでしょうか?「肯定」は「否定」を含むものと言っていたと記憶しています。何かを何かと肯定すれば、それ以外のものは全て否定されるというのです。「これは椅子」といえば、椅子以外のものは否定されるのです。
正義も自分の立場ととらえるならば、その他の立場は否定されるということになるのではないでしょうか?
そして怖いのは、否定するということは、否定したものを悪とか、劣ったものと見做しがちなところです。何かで対立が生まれるというのは、こういうことからなのかもしれませんね。
きっと友達関係、家族関係、大きいところでは国と国との関係も、このような構造で対立が生まれているのでしょう。
仏教では、人間は生きている間に完璧な人格には成り得ないといいます。完璧に成り得ない私が自分の立場を絶対視するということは…、とても危険だと思うのです。
実るほど頭が下がる稲穂かな
謙虚になることがとても大事だなと飲み屋で思ったのでした。人の立場もしっかりと聞いていく耳を持ちたいなと思ったのでした。
最後までお読みくださり、本当にありがとうございました。