精神(気持ち)が悪化していく様を
五段の邪鬼(気)
と習いました。
ちょうど、階段を一段一段登っていくように
精神が悪化していくというのです。
一番最初は、
過去を必要以上に拘ること。
良いことにしろ悪い出来事にしろ
必要以上に
拘るようになると、
今現在の自分の精神に悪影響が出るとするのです。
自分は駄目だとやる気がでなくなったり、
自分はこんなではないと過去の栄光にしがみついて高飛車になったり
といったことです。
どちらも今現在の自分に不満を持ってしまい、うまく制御できなくなっていきます。
こうなると次に
未来を良いものと見れなくなってきます。
どうせ自分なんて何やってもだめだ
となっていきます。
過去に必要以上に拘り、今に不満を持つことで、
未来というまだ来ていないものにまで、負の感情を持ってしまうのです。
こういう状態は長く続きません。
どこかで吹っ切ります。
そうすると次の段階へ進みます。
次は、因果を無視するのです。
自分が良ければそれでよい
という行動を起こします。
仏教では、人として生きるとは因果をわきまえることとしています。
良いことをすれば、必ずいい結果が、
悪いことをすれば、悪い結果が、
いつの時にか必ず現れると信じて、
自分の生き方を律していくのが人間だとするのです。
ここを否定するようになります。信じなくなります。
これが第三段階。
次は、権威あるものや価値あるものとされるものさえ否定します。
ご先祖さま、
親、
先生、
先輩、
上司、
優れた功績を残した人(偉人)
神や仏といった抽象的だが素晴らしいとされるもの
などなど…。
こういったものに対しての感謝とか報恩という気持ちが皆無になります。
自分は自分。
そんなものしらないとそっぽを向くのです。
これは人間としての社会性を否定するものです。
人は一人で生きていけないという事実を見ないようになるのです。
人でありながら、
本人は分かっていないけれど、誰かに助けてもらいながら生きている事実を受け入れない。
こういう精神状態です。
そしてついに最後の段階。
第四段階まで来ると、もう何も信用しません。そしてやることなすこと全てうまくいきません。
だから貯めに貯まったフラストレーションは間もなくメーターが振り切れる状態です。
そうです!
第五段階は、メーターが振り切れてしまいます。
誰もかれもが自分に悪さをする。自分をいじめる。
悪いのは自分ではない。
周りだと恨むようになります。呪うようになります。
周りに対する実力行使も辞さない精神状態…。大切な人生を自ら破滅へと追い込む行動へと突き進んでいってしまう可能性が非常に高くなる段階です。
精神的な悪化が極まった状態です…。
これが五段の邪気というものです。
私たちは、この階段を駆け上がらないようにしていくことがとても重要です。
そのために
先祖供養というものが有効です。
自分のルーツであるご先祖様を敬い、感謝すること。
これはめぐって今の自分を大切に思う気持ちに繋がっていますから。今の自分を肯定することに繋がりますから。
だからご先祖さまを供養するのはとても大切なことです。
日本は今まで先祖供養をとても大切にしてきました。
これからもこの良き風習が続いていくことを願う次第です。そしてこの階段を上る人が少しでも少なくなっていくことを願う次第です。