初期の

仏教経典として、

テーリガータ、テーラガータと呼ばれるものがあります。

尼僧の告白、仏弟子の告白と和訳されて、

文庫で出版されています。

カースト制という劣悪な身分制度の中、

苦しみぬいた人々が

お釈迦様について出家し、

修行を積むことで

心の平穏を得た、

その独白を載せたものです。

心の平穏を得たこれらの方々は、

ともに三知を得たといっています。

この三知は、

三宝印というものではないかと思っています。

三宝印は、

諸行無常

諸法無我

涅槃寂静

の三つ。

順番に

世の中は、変化してやまない。

その中に生きる我々も、常に変化しているので、永遠に変わらない自分などいない。

刻々と変化し続ける世の中、自分をこういうものだと受け入れれば、いろいろなことに心は惑わされなくなる。

こういった意味でしょうか?

世の中ってこういうものだ、

自分はこうあるべきだ、

あいつはああ言う奴だ

と決めつけてしまうと、

少しでも変わった面を見ると、

不安になってしまうのです。

だからすべては変化し続けていると

思うことができれば、

心に余計な負荷をかけることなく、

安心して過ごしていけるようになるというのです。

この文庫で告白している方々は、

姑に苛め抜かれた女性や

殺人事件を犯した男性など

多種多様です。

皆、苦しみ、

仏様についていき、

修行を経て、

三知を得て、

自分の心を平穏にすることができたのです。

世の中はすべて変化し続けるものなのだと受け入れよ。

これが初期の仏教の大切な教えだったのだと考えます。

この教え、今の私たちにも有用だと思い、

少しご紹介いたしました。

ご参考ください。

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