これからの供養

妙心教会は認証を経て設立されている宗教法人ですが、お墓がありません。駐車スペースもありません。一般的なお寺にある施設が足りていません。

でも一般的なお寺と同じく、坊主がいて、先祖供養やご祈祷などをしています。このような当教会の業務をご利用いただいた方が、いわゆる信徒さま。有縁の方といえます。

こういう方々から、当教会にお墓があれば入るのにといった言葉をいただくことがあります。・・・でもないものはない。是ばかりは仕方がありません。

仕方がないですが、どうにか有縁の方のご要望に少しでも応えられればと思い、本堂に預骨棚(よこつだな)なる棚を拵えました。

この棚は、有縁の方でお墓がない・またはお墓が遠くていずれ近くに移したいなどという要望に応えるものです。一時的に当教会がご遺骨をお預かりして、当教会にお参りに来ることで先祖の供養をしていく。その中で、ご遺骨をどうしていくか考えていくようにするのです。お墓が欲しいというのならば、当教会が一緒に探すのを手伝います。散骨をしたいというのならば、業者を探して行うのも可能でしょう。

預かれるのは、あくまで一時的であり、預かれる数も30柱程度ではありますが、これで少しだけでも有縁の方々のご要望にたいする答えを出せたのではないと思っています。

供養というものの在り方が、ずいぶんと変わってきています。変化のスピードは思った以上に速いと感じています。いろいろと変わっていく過渡期にあるのでしょう。

でもご先祖様に感謝したいという気持ちは多くの人が持っていることでしょう。お墓などがない当教会は、ご遺骨を納めていただくことはできませんが、預骨棚を設けることで、お墓を立てる、移し替えるなどという行為の中間のワンクッションとなればと思う次第です。お寺の本堂にお参りしながら供養を続け、今後を考えていくといったような。このようなワンクッションを設けて、その人なりの供養をしていけばいいのかなと思うのです。

時代の流れに逆らうのはなかなか難しいものですから…。

ご参考にしていただければ幸いです。

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