安楽行品第十四

書き下し文

爾(そ)の時に文殊師利法王子菩薩摩訶薩(もんじゅしりほうおうじぼさつまかさつ)、仏に白(もう)して言(もう)さく、

世尊(せそん)、是(こ)の諸(もろもろ)の菩薩は甚(はなは)だ為(こ)れ有(あ)り難(がた)し。仏に敬順(きょうじゅん)したてまつるが故(ゆえ)に大誓願(だいせいがん)を発(おこ)す。後(のち)の悪世(あくせ)に於(おい)て是の法華経(ほけきょう)を護持(ごじ)し読誦(どくじゅ)し説(とか)かん。世尊、菩薩摩訶薩、後の悪世に於て云何(いかんが)してか能(よ)く是の経(きょう)を説かん。