「草枕」を読み返す

大文豪・夏目漱石先生の「草枕」を久しぶりに読み返しました。やっぱり出だしが良いですね。

不寛容社会と言われる今の日本、そして世界にちょっとした教訓になるのではないかと思ったのです。

山道を登りながら、こう考えた。

智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。

住みにくさが高じると、安いところへ引っ越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生まれて、画が出来る。

人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。矢張り向う三軒両隣りにちらちらする唯の人である。唯の人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりも猶住みにくかろう。

越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、寛容(くつろげ)て、束の間の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ。

草枕

凄い明文だなと思うのです。下手な説法を聞くより、訴えかけるものがあるなと感じました。

権力のある方は、よくよくこの言葉を噛み締めて、住みにくい人の世を修羅の世界にしないよう働いて頂けたらと願うのです。

なにせ「情に棹させば流される」のですから!

最後までお読み下さり、本当にありがとうございました。

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