其の仏、恒河沙等(ごうがしゃとう)の三千大千世界を以て一仏土と為し、七宝を地と為(な)し、地の平かなること掌(たなごころ)の如くにして山陵(せんりょう)・谿澗(けいこく)・溝壑(こうがい)有ることなけん。七宝の台観(だいかん)其の中に充満し、諸天の宮殿(くでん)近く虚空(こくう)に処(しょ)し、人天交接(にんでんきょうしょう)して両(ふた)つながら相見(あいみ)ることを得ん。諸の悪道なく亦女人なくして、一切衆生皆以て化生(けしょう)し婬欲(いんよく)有ることなけん。大神通を得て、身より光明を出し飛行自在(ひぎょうじざい)ならん。志念堅固(しねんけんご)に精進・智慧あって、普(あまね)く皆金色(みなこんじき)に三十二相をもって自ら荘厳(しょうごん)せん。
其の国の衆生は常に二食(にじき)を以てせん。一には法喜食(ほうきじき)、二には禅悦食(ぜんえつじき)なり。無量阿僧祇千万億那由佗の諸の菩薩衆あり。大神通・四無礙智(しむげち)を得て善能(よく)衆生の類を教化せん。其の声聞衆、算数校計(さんじゅきょうけい)すとも知ること能わざる所ならん。皆、六通(ろくつう)・三明(さんみょう)及び八解脱(はちげだつ)を具足することを得ん。
其の仏の国土は是の如き等の無量の功徳あって荘厳し成就せん。劫を宝明(ほうみょう)と名け、国を善浄(ぜんじょう)と名(なづ)けん。其の仏の寿命、無量阿僧祇劫にして、法住(ほうじゅう)すること甚だ久しからん。仏の滅度の後、七宝の塔を起てて其の国に徧満(へんまん)せん。