分別功徳品第十七

若し信解の心あって、受持し読誦し書き、若しは復人をしても書かしめ、及び経巻を供養し 華・香・抹香を散じ、須曼(しゅまん)・瞻蔔(せんぼく)・阿提目多伽(あだいもくかだ)の薫油(くんゆ)を以て常に之を燃さん。是の如く供養せん者は無量の功徳を得ん。虚空の無辺なるが如く、其の福も亦是の如し。

況んや復此の経を持って、兼ねて布施・持戒し、忍辱にして禅定を楽(ねが)い、瞋(いか)らず悪口(あっく)せざらんをや。塔廟(とうびょう)を恭敬(くぎょう)し、諸の比丘に謙下(けんげ)して自高(じこう)の心を遠離(おんり)し、常に智慧を思惟(しゆい)し問難することあらんに瞋らず隨順(ずいじゅん)して為に解説せん。若し能く是の行を行ぜば功徳量るべからず。若し此の法師の是の如き徳を成就せるを見ては、天華(てんげ)を以て散じ、天衣(てんね)を其の身に覆(おお)い、頭面(ずめん)に足(みあし)を接(せっ)して礼(らい)し、心を生じて仏の想(おもい)の如くすべし。

又是の念を作すべし。久(ひさ)しからずして道場に詣(もう)で無漏(むろ)・無為(むい)を得、広く諸の天・人を利(り)せんと。 其の所住止(しょじゅうし)の処(ところ)、経行し若しは坐臥(ざが)し乃至一偈をも説かん。是の中には塔を起てて荘厳し妙好(みょうこう)ならしめて種々に以て供養すべし。仏子此の地に住すれば則ち是れ仏受用(じゅゆう)したもう。常に其の中に在(ましま)して経行し若しは坐臥したまわん。