諸天衆(しょてんしゅう)転(うた)た減じ、死して多く悪道に墮(お)つ。仏に従いたてまつりて法を聞かずして、常に不善の事を行じ、色力(しきりき)及び智慧、斯(こ)れ等、皆減少す。罪業の因縁の故に楽及び楽の想を失い、邪見の法に住して善の儀則(ぎそく)を識(し)らず。仏の所化を蒙らずして常に悪道に墮つ。
仏は世間の眼と為って久遠に時に乃し出でたまえり。諸の衆生を哀愍したもう。故に世間に現じ、超出(ちょうすい)して正覚(しょうがく)を成じたまえり。
我等、甚だ欣慶(ごんぎょう)す。及び余の一切の衆も喜んで未曽有なりと歎(たん)ず。我等が諸の宮殿、光を蒙るが故に厳飾せり。今以て世尊に奉る。唯、哀みを垂れて納受したまえ。
願わくは此の功徳を以て普く一切に及ぼし、我等と衆生と皆共に仏道を成ぜん。
爾の時に五百万億の諸の梵天王、偈をもって仏を讃め已って 各仏に白して言さく。唯、願わくは世尊、法輪を転じたまえ。安穏ならしむる所多く、度脱したもう所多からん。
時に諸の梵天王、而も偈を説いて言さく
世尊、法輪を転じ甘露の法鼓(ほっく)を撃って苦悩の衆生を度し、涅槃の道を開示したまえ。唯、願わくは我が請(しょう)を受けて大微妙(だいみみょう)の音(みこえ)を以て哀愍して無量劫に習える法を敷演(ふえん)したまえ。