如来滅後五五百歳始観心本尊抄

書き下し文

摩訶止観の第五に曰く「夫(そ)れ一心に十法界(じっぽうかい)を具す。一法界にまた十法界を具すれば百法界(ひゃっぽうかい)なり。一界に三十種の世間を具すれば、〈世間と如是(にょぜ)と一なり、開合(かいごう)の異(ことなり)なり。〉百法界に即ち三千種の世間を具す。この三千、一念の心(こころ)にあり。もし心なくんば已(や)みなん。介爾(けに)も心あれば即ち三千を具す。乃至(ないし)、所以(ゆえ)に称して不可思議境となす。意(こころ)ここにあり」等云云。〈或る本に云(いわ)く、一界に三種の世間を具すと。〉