提婆達多品第十二

諸の四衆に告げたまわく、提婆達多、却(さ)って後(のち)、無量劫を過ぎて、当に成仏することを得べし。号(な)を天王如来(てんのうにょらい)・応供(おうぐ)・正徧知(しょうへんち)・明行足(みょうぎょうそく)・善逝(ぜんぜい)・世間解(せけんげ)・無上士(むじょうじ)・調御丈夫(じょうごじょうぶ)・天人師(てんにんし)・仏(ぶつ)・世尊(せそん)といわん。世界を天道(てんどう)と名けん。

時に天王仏、世に住すること二十中劫、広く衆生の為に妙法を説かん。恒河沙(ごうがしゃ)の衆生、阿羅漢果(あらかんが)を得(え)、無量の衆生、縁覚(えんがく)の心を発(おこ)し、恒河沙の衆生、無上道の心を発し無生忍(むしょうにん)を得、不退転(ふたいてん)に住せん。

時に天王仏、般涅槃(はつねはん)の後、正法(しょうぼう)世に住すること二十中劫、全身の舎利(しゃり)に七宝の塔を起てて高さ六十由旬、縦広(じゅうこう)四十由旬ならん。

諸天・人民、悉(ことごと)く雑華(ざっけ)・抹香(まっこう)・焼香(しょうこう)・塗香(ずこう)・衣服(えぶく)・瓔珞(ようらく)・幢旙(どうばん)・宝蓋(ほうがい)・伎楽(ぎがく)・歌頌(かじゅ)を以て、七宝の妙塔(みょうとう)を礼拝し供養せん。