撰時抄

日蓮は閻浮第一(えんぶだいいち)の法華経の行者なり。

これをそしり、これをあだむ人を結構(けつこう)せん人は、閻浮第一の大難にあうべし。これは日本国をふりゆるがす正嘉(しようか)の大地震(だいじしん)、一天を罰する文永(ぶんえい)の大彗星(だいすいせい)等なり。これらをみよ。

仏滅後の後(のち)、仏法を行ずる者にあだをなすといえども、今のごとくの大難は一度もなきなり。南無妙法蓮華経と一切衆生にすゝめたる人一人もなし。この徳はたれか一天に眼(まなこ)を合せ、四海に肩をならぶべきや。