是の故に舎利弗、我、為に方便を設けて諸の尽苦(じんく)の道を説き、之に示すに涅槃を以てす。
我、涅槃を説くと雖(いえど)も是れ亦(また)真の滅に非ず。
諸法は本より来(このかた)、常に自ずから寂滅(じゃくめつ)の相なり。仏子、道を行じ已って来世に作仏することを得ん。
我、方便力あって三乗の法を開示す。一切の諸の世尊も皆一乗の道を説きたもう。今、此の諸の大衆、皆、疑惑を除くべし。
諸仏は語(みこと)異ること無し。唯、一にして二乗無し。 過去無数劫(かこむしゅこう)の無量の滅度の仏、百千万億種にして其の数量るべからず。 是の如き諸の世尊も種々の縁・譬喩・無数の方便力を以て諸法の相を演説したまいき。是の諸の世尊等も皆一乗の法を説き、無量の衆生を化して仏道に入らしめたまいき。