無量義経十功徳品第三

善男子、第八にこの経の不可思議の功徳力とは、

もし善男子、善女人、もしは仏の在世、もしは滅度の後に、人あって、よくこの経典を得たらん者には、敬信(きょうしん)すること、仏身を視たてまつるが如く等しくして異なることなからしめよ。

(よくこの経典を得たらん者)、この経を愛楽(あいぎょう)し、受持し読誦し書写し頂戴し、法の如く奉行し、戒・忍を堅固にし、兼ねて壇度(だんど)を行じ、深く慈悲を発(おこ)して、この無上大乗無量義経を以て、広く人の為に説かん。

もし人、先よりこのかた、都(すべ)て罪福あることを信ぜざる者には、この経を以て之を示して、種々の方便を設けて、強(し)いて化(け)して信ぜしめん。経の威力(いりき)を以ての故に、その人の信心を発し、こつねんとして回(え)することを得ん。信心、既に発して、勇猛精進するが故に、よくこの経の威徳勢力(いとくせいりき)を得て、得道・得果せん。

この故に善男子、善女人、化を蒙(こうむ)る功徳を以ての故に、男子・女人、即ちこの身において、無生法忍を得、上地(じょうち)に至ることを得て、諸の菩薩と以て眷属となして、速やかによく衆生を成就し、国土を浄(きよ)め、久(ひさ)しからずして無上菩提を成ずることを得ん。

善男子、是をこの経の第八の功徳不思議の力と名づく。