其の人命終(みょうじゅう)して阿鼻獄(あびごく)に入らん。一劫(いっこう)を具足して劫尽(こうつ)きなば、更(さら)に生れん。是の如く展転(てんでん)して無数劫(むしゅこう)に至らん。
地獄より出でては、当に畜生に墮(お)つべし。若し狗(いぬ)・野干(やかん)としては其の形、こっ痩(しゅ)し、黧黮(りたん)・疥癩(けらい)にして、人に触嬈(そくにょう)せられ、又復、人に悪(にく)み賎(いやし)まれん。常に飢渇(けかつ)に困(くるし)んで骨肉枯竭(こつにくこかつ)せん。生きては楚毒(そどく)を受け、死しては瓦石(がしゃく)を被(こうむ)らん。仏種を断ずるが故に斯の罪報を受けん。
若しは馲駝(らくだ)と作(な)り、或は驢(ろ)の中に生れて、身に常に重きを負い諸の杖捶(じょうじゃく)を加えられん。但、水草(みずくさ)を念(ねが)うて余は知る所無けん。斯の経を謗ずるが故に罪を獲ること是の如し。
有(あるい)は野干と作って聚落(じゅらく)に来入(らいにゅう)せば、身体疥癩(しんたいけらい)にして、又、一目(いちもく)無からんに諸の童子に打擲(ちょうちゃく)せられ諸の苦痛を受けて、或時(あるとき)は死を致(いた)さん。
此に於て死し已って、更に蟒身(もうしん)を受けん。其の形、長大(ちょうだい)にして五百由旬(ごひゃくゆじゅん)ならん。聾騃無足(りょうがいむそく)にして、踠転腹行(えんでんふくぎょう)し、諸の小蟲に唼食(しょうじき)せられて、昼夜に苦を受くるに休息(くそく)有ること無けん。斯の経を謗ずるが故に罪を獲ること是の如し。