当教会が信奉する法華経。この中に如来壽量品というお経があります。
ここには仏教の創始者・お釈迦様が実は永遠の命をもっていると説かれています。私たちと同じように人間として生きたお釈迦様が永遠の命を持っているというのです。
なんだか、理論が破綻していると思うのではないでしょうか?
だって人間はいつか必ずこの世を去りますから。お釈迦様はすでにこの世を去った人間ですから。
これは信仰の問題です。信じるか、信じないかということです。
信じる人には、永遠の命を持ったお釈迦様の導きが得られます。
この導きが得られるとどうなるでしょう?
きっと私たちが生きるこの世は仏様の世界として認識していくことになるでしょう。この世こそ天国・浄土と呼ばれる世界だと。
そしてこの世界で生きているのだと自覚が芽生え、しかるべき生き方をするようになるでしょう。仏の世界に生きているという自覚を持ったら、悪さは出来ないはずですから。
いわば私たちが亡くなったお釈迦様の代わりに、お釈迦様のようにふるまうようになるのでしょう。ここではお釈迦様とお釈迦様の命が永遠だと信じた人々とが同体化してしまいます。
この同体化こそ、お釈迦様の永遠の命の正体ではないかと思っています。この同体化の実現こそ、当教会の目的だとも。
信じる者にとっては、その人のご先祖様も、子孫たちも、この同体化の中でいつでも一緒です。大切な方をなくされて、苦しい・寂しい思いをされている方。このような信仰もあるのだと知っていただけたらと思うものです。
私も間もなく母の一周忌を迎えます。同体化の信仰で、報恩していけるようになりたいと思っています。